地中のオーブンで蒸し焼きにする極上の羊肉:バルバコア


イダルゴ州のバルバコアはとても有名です。本当においしくて、メキシコ人でも外国人でも、みんな好きになってしまいます。

羊肉のバルバコア
画像:羊肉のバルバコア

 羊肉のバルバコアは、トラスカラ州やケレタロ州、プエブラ州、メキシコ州、メキシコ市など、たくさんの地方で食べられるものですが、イダルゴ州のバルバコアに匹敵するものはありません。

 イダルゴ州にはイシュミキルパン、アクトパン、ビジャ・デ・テソンテペックという3つの市があり、この3つの市を結ぶルートは「バルバコア・ロード」と呼ばれています。バルバコア・ロードは、おいしいものが大好きな人たちが、最高のバルバコアを求めて訪れる場所となっています。

イダルゴ州のバルバコアの起源

 バルバコアという名前は、マヤ人の言葉のBaalbak´kaab(土でフタをした肉という意味)から来ており、バルバコアはマヤ人の地中窯(地中に掘ったオーブン)で調理した料理「ピブ」がもとになっているということです。

 この調理方法は古代から行われていたもので、この地中窯で七面鳥や魚、シカなどを調理していました。地中窯を作るには、まず丸い穴を掘って石を置き、薪を燃やして石を加熱していました。

地中のオーブンで羊肉を蒸し焼きにするバルバコア
画像:地中のオーブンで羊肉を蒸し焼きにするバルバコア(Barbacoa de Cordero by Lucanero24 / CC BY-SA 4.0)

 のちにスペイン人がメキシコにやってきたときに、羊などの家畜を持ち込みました。そこで羊肉をリュウゼツランの葉に包み、地中窯で調理するようになりました。これが、現在の羊肉のバルバコアの始まりです。

 長時間にわたる調理後、バルバコア(バルバチャとも呼ばれる)は、トウモロコシのトルティージャ、サルサ・ボラッチャ(*1)、コンソメ(*2)とともに提供されます。これぞまさに、ごちそうです!

バルバコアはイダルゴ州の象徴

 イダルゴの人たちが誇りに思っているバルバコアですが、有名になったのは1971年でした。この年、アクトパンで第1回バルバコア・コンテストが行われたのです。

 その後、1980年代には、テレビで有名な司会者のラウル・ベラスコがアクトパンのお祭りを訪れ、それが全国ネットでテレビ放送されました。おそらくそのときから、メキシコで最もおいしいバルバコアはイダルゴ州のバルバコアだと認知されました。

イダルゴ州のバルバコア・ロード

 前述のとおり、イダルゴ州の3つの市(イシュミキルパン、アクトパン、ビジャ・デ・テソンテペック)を結ぶルートはバルバコア・ロードと言われています。

 現在、アクトパンはグルメの町として知られ、バルバコアを包んだタコスやタコス・ドラードスなど、様々なおいしいものを食べさせてくれる店が並んでいます。

 イシュミキルパンでもバルバコア祭りが行われ、市場の飲食コーナーにも地中窯で調理した本物のバルバコアを食べさせてくれる店がたくさんあります。

 また、ビジャ・デ・テソンテペックでは、バルバコアにはサルサ・デ・ショコノストレ(*3)を添え、プルケ・クラード(*4)を飲みながら味わいます。


*1 サルサ・ボラッチャは、プルケというお酒を使ったサルサ。「酔っ払いサルサ」の意味。
*2 コンソメは、肉の調理中に出た肉汁で作ったスープ。
*3 サルサ・デ・ショコノストレは、サボテンの実ショコノストレを使った酸味のあるサルサ。
*4 プルケ・クラードは、甘く煮たフルーツを入れたプルケ酒。

(メヒコデスコノシード)

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